以下のような過去があります。
アスベストが使われていた過去
20世紀以前に建設業界では「奇跡の鉱物」と言われ、体育館など多くの建築物に使われていたアスベスト(”石綿”とも呼ばれます)。
その特徴は、高い耐久性、高い耐熱性、電気を通さず、薬品にも強い。なおかつ安い。そのため多くの建物で採用されました。
ところが、1970年代には、このアスベストが施工業者に健康被害をもたらすことが判明しました。そして、非常に微細な繊維を長期間大量に吸い込むと、肺がんや中皮腫の誘因になるという事がテレビでも多く報道されました。
日本では1975年に吹き付けのアスベスト使用が禁止されて以来、2004年にはアスベストを1%以上含む製品の出荷が禁止。そして2006年には0.1%以上含む製品の出荷が禁止、と規制が進んだ歴史があります。
ノンアスベスト屋根材の販売開始と販売停止
そして、出てきたのがノンアスベスト屋根材です。当時は各メーカーこぞって開発競争を繰り返し、アスベストを含まない屋根材を開発しました。それが前回のQ&Aでご紹介した屋根材です。
ところが、セキスイかわらUは2013年に販売を停止、商品名としては40年以上の歴史に幕を下ろし、積水化学工業は屋根材の開発販売事業をやめました。さらに、ニチハのパミールは2008年に販売を停止。松下電工のシルバスは2003年、レサスは2006年に販売停止をしています。
この結果からも分かる通り、初期のノンアスベスト商品は不具合が多い屋根材だったのです。ノンアスベストへの移行期に作られた屋根材は、経年劣化などの試験が不十分だったため、短いと数年でクラックが発生したり、割れて欠落したりという事象が起きました。
次回は、2004年以前に製造されていたアスベスト入り屋根材について、健康への影響やメンテナンスについてご紹介します。
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